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妊娠しているかも? 妊娠時の身体のサインと妊娠検査薬
多くの人は月経の遅れで妊娠に気づきます。しかし生理不順の人は、なかなか妊娠に気づくのが難しい人も少なくありません。受精卵が着床するまでは時間がかかるので、体の変化、症状として現れるのはおよそ8週目位からと言われています。このような妊娠時初期の変化、症状にはどのようなものがあるのか、ご紹介します。
■ Topic.01:妊娠の成立と妊娠期間
■ Topic.02:妊娠初期に身体に現れる症状
■ Topic.03:妊娠検査薬っていつから使えるの?
妊娠の成立と妊娠期間
一般的に病院などで使用する「妊娠期間」の考え方は、最終月経が始まった日を妊娠0日とします。そこから、およそ280日後を分娩予定日とします。
一方、日本では妊娠の定義を、妊娠とは「卵子と精子が受精し、子宮内に根付いたところから始まる」としています。そして「赤ちゃんやその他の付属物(胎盤など)がお母さんの外に出た時点をもって、妊娠の終了」としています。
実際は女性の身体の中では、最終月経がはじまったおよそ2週間後に卵巣から排卵があり、卵管で卵子と精子が出合い、受精します。さらに受精してから受精卵が子宮に到着し、根付くまでにも、約1週間程度かかると言われています。ですから、妊娠が成立するのは、妊娠0日とする最終月経が始まった日から、実際はおよそ3週間後ということになります。
妊娠初期に身体に現れる症状
妊娠すると、妊娠した状態を維持するため、身体の中では様々な変化が起こります。
その変化は妊娠初期、中期、後期など、時期によって違います。また、変化には大きな個人差があります。最初は、変化をほとんど感じない人もいます。
初期症状としては、以下のような症状がサインとして現れます。
・食欲がない、好みが変わる
・吐き気がする、吐く
・唾液が増える
・乳房が張る、痛む
・熱っぽい、だるい、疲れやすい、眠い
・あたまが痛い
・下腹部が重い
・トイレが近い
妊娠検査薬っていつから使えるの?
妊娠検査薬は、薬局で購入することができます。生理予定日およそ1週間後から使用できます。
多くのものはスティック状で、尿をかけて数分放置すると、判定のための窓にバツや線が浮かびあがり、結果がでます。
簡易的な使い捨てのものと、高価なデジタル式のものがあります。
また、より効果的に使用するために2本入りのものなどがあり、失敗したときや生理不順の人の再検査、頻繁に使用する妊活中の方などには利用しやすくなっています。
妊娠検査薬はどのような仕組みで妊娠を判断するのでしょうか。
妊娠すると、hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)と呼ばれるホルモンが作られます。
これは妊娠8週~10週をピークに作られ、そのあとは減っていきます。
このhCGは尿中にも排出されるので、妊娠検査薬は、このhCGが尿中に排出されているか、いないかによって、妊娠を判定しています。
生理予定後1週間後から使用できるのは、妊娠するとhCGが排出され、それが検出できる量になるのが生理予定後1週間であるからです。
つまり、早めに使うと、このhCGが排出される量がまだ少ないため、不明瞭な線が出たり、妊娠しているにもかかわらず、陰性という結果が出てしまいます。
不明瞭な線が出た場合は、1週間後などに再検査を行うと良いでしょう。
尿で調べることができるので簡易的ですが、陽性がでるのは、つまりhCGが作られるのは、正常な妊娠時だけとは限りません。
早期妊娠検査薬とは
最近は、生理予定日や生理予定日前から使えるものがでてきました。尿中の少ないhCG量を検出します。
早期妊娠検査薬は使用できる日や、判定する確率などが検査薬の種類によって異なるので、説明書をしっかり読んで使用しましょう。
予定日に近づくほど、また過ぎるほど、結果が正しい確率は高くなっていきます。
使用方法と使用期限、購入場所
妊娠検査薬は、尿が足りなかったり、かけすぎる、スティックを水平におかないなど誤った使用法で行うと、誤った結果がでることがあります。
検査の前に、検査薬に付属する説明書をしっかり読んでから行いましょう。使用期限があるので、期限切れにも注意です。
妊娠検査薬は薬局だけでなく、インターネットで購入することもできます。インターネットで購入できる海外製品の中には類似品も存在していることがあるので、気をつけましょう。
他にも子宮外妊娠や、流産しているけれどもまだ子宮に赤ちゃんに関連する物質が残っている場合、hCGが作られる婦人科の病気があるときなどにも、妊娠検査薬の結果は陽性となります。
異常妊娠の他にも、使用期限が切れていたり、正しい使用方法で行えていないと、異なった検査結果がでることがあります。
子宮外妊娠などの異常妊娠の場合、大出血や後遺症を起こす危険性があります。
このため、妊娠の可能性があり、妊娠したかもと思ったら、早めに産婦人科を受診し、正常な妊娠かどうかを確認することが大切です。
いかがでしたか。妊娠かなと思ったら、早めに産婦人科を受診し、先生に確認してもらいましょう。