お金がない時

検診費用・出産費用がない!

①     お金がなくて病院に行けないとき ― 妊婦健診の費用に助成があります。

妊娠検査薬で陽性となって、最初に産婦人科で調べてもらったとき、「妊娠は病気じゃないから、保険証は使えません」と言われ、それ以来病院に行っていない方もいらっしゃるのではないでしょうか。

妊娠中の10か月間の健康を、医療機関でチェックしてもらうことはとても重要です。特に、「妊娠高血圧症行群」(かつての「妊娠中毒症」)になると、妊婦さんも赤ちゃんも命に危険が及ぶ状態になりますが、妊婦健診でその傾向をいち早く見つけ、治療することができます。

「お金がなくて妊婦健診に行けない」時には、まずお住いの地域の役所に行って、「母子健康手帳」をもらいましょう。まだ生むかどうか迷っていてもかまいません

たいていの自治体では、「母子健康手帳」といっしょに、10~14回分(健診の費用を一定金額を上限として助成するもので、一定金額の範囲内なら無料になります。)の妊婦健診費用の「助成券」を渡してくれます。また、妊婦さんの血液検査や超音波検査の助成券を発行している自治体もあります。

これらを使うことで、お金がなくても、病院に行ってお医者さんにみてもらうことは可能です。まずは、あなた自身の体の健康と安全を守ってください。

②     お金がなくて出産できなさそうなとき ― 「出産育児一時金」が使えます。

出産費用が払えそうにないときには、「出産育児一時金(以下、「一時金」)」が使えます。 これは、妊婦さん自身が加入している国民健康保険や健康保険から出るお金です。 2015年現在、支給額は42万円(産科医療保障制度に加入していない医療機関等で出産した場合は40万4千円)になっています。

妊婦さん自身が、夫や親御さんの職場の保険証をお使いの場合の手続き先は、そちらの健康保険組合になります。 また、妊婦さん自身が出産前にお仕事を辞めた場合、出産前6か月に入っていた健康保険から一時金が出ることになります。

一時金を出産費用として産院に支払う場合、健康保険組合や健康保険協会から一時金を直接病院に支払ってもらう「直接支払制度」を利用できる病院もあります。 それができない病院では、出産費用を妊婦さん自身が病院へ支払ったことが証明できる書類(領収書など)を添付し、健康保険組合や健康保険協会に申請をすることで後日一時金の還付を受けることができます。 まずは、お持ちの保険証を確認し、加入している保険組合(健康保険協会)がわかったら、手続きを始めてみてください。

国民健康保険の保険料を滞納している場合でも、直近の2か月分を支払えば、一時金を受け取ることが可能な場合があります。

③     そのほか、お金がなくて出産入院できないときに利用できる「入院助産(助成)」と「生活保護の出産扶助」

収入が少ない方や生活保護をご利用中の方対象に、「入院助産(助成)」という制度があります。 これは、指定された医療施設で出産し、費用は行政が負担するというものです。

この制度を利用するためには、事前にお住まいの市区町村の窓口に相談することが必要となります。 妊娠がわかり、「母子健康手帳」を発行してもらうときに、窓口の人に「お金がなくて出産が難しそうなのですけど」とひとこと相談してみてください。 「婦人相談員」や「母子自立支援員」という立場の職員が対応して、制度の説明をしてくれるはずです。

さらに、妊娠に伴う退職などで当面の生活費にも困っている場合には、要件がそろえば、生活保護を利用して生活し、その中の「出産扶助」という制度を使って出産できるところもあります。

なお、自治体によっては、「入院助産(助成)」を利用するためには生活保護を申請する必要があるところもあります。 いずれにせよ、これらの制度を利用するためには、役所へ事前の相談が必要になりますので、早いうちにご相談に行かれることをお勧めします。

④     ひとりで育てたいのに経済的理由で育てられないとき

生んでも経済的理由で育てられないこともあると思います。

パートナーがおらず、お一人で出産を迎える場合で、経済的理由だけで「育てたいけれど育てられない」のであれば、ひとり親家庭をサポートする制度がたくさん用意されています。

生活費がない!

Q1. 出産予定日も近く、働けなくなりお金も住まいも無くなりました。どこに相談に行けばよいですか?

A.すぐに最寄りの福祉事務所の窓口に相談に行きましょう。窓口がわからない時は、近くの保健センターに相談に行きましょう。

妊娠して働けなくなり住まいも失いそうな方、失って路上やインターネットカフェや友人宅を転々として過ごされている場合は、すぐに近くの福祉事務所に相談しましょう。 近くに福祉事務所が無いときは保健センターでも相談することが出来ます。

福祉事務所に相談をすると生活保護、婦人保護施設など案内して頂けます。 婦人保護施設とは産前産後の母体の安全や生活、自立のための仕事や生活に関する援助等を行ってくれる宿泊施設です。 また婦人保護施設を利用する方の中にはDV等から避難する場合もあるので、施設の所在地は非公開になっています。

生活費と妊婦検診など出産に関わる費用は、生活保護の中から支給されますので、出産する日を安心して迎えられます。

また、産後の身体の回復を図りながら、回復後の自立に向けてその後の生活や働くための支援等、親身に相談にのってもらえます。

※都道府県市(特別区)は、福祉事務所があります。 町村は、ほとんどの自治体に福祉事務所がありません。 また、「福祉事務所」の名称を使っていない自治体も多いので、各自治体の公式ホームページの「福祉」「生活」「保健・福祉」「くらし」等をアクセスしてみると、各自治体の窓口や制度がわかります。

 

Q2. 生活保護ってなに?

A. 病気や怪我、出産間近などの理由で働けなくなり、貯金も無く、経済的に援助をしてくる親族や知人の方がいない等、生活に困っている人に対して生活保護法に基づいて生活の保障をし、自分で生活ができるようになるまで手助けをする制度です。

生活保護法は、日本国憲法25条の(1)「すべて国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」(2)「国は、すべての生活部面について社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。」で規定する理念に基づき、国が生活に困窮する全ての国民にその困窮の程度に応じて最低限度の生活を保障し、併せて自立を援助する制度です。

まず、持っている資産を全て使い、お金に換金できるものが無くなった状態、例えば、

・土地や家屋、貴金属、車などを所有している場合には、売却して生活費に充てる。

・預貯金や生命保険、有価証券等を解約し生活費に充てる。

などが必要になってきます。(※場合によって異なります。)

また、年金や手当など受給資格のあるものは申請手続きをして受給する必要があります。働く能力があり、仕事もあるときは働くことが必要です。

さらに、親や兄弟姉妹等の身内の生活に支障のない範囲でできる限りの援助をしてくれる身内がいるときはその援助を受け、働いた収入も合わせてそのうえで国が定めた基準に満たない分が保護費として支給されます。

 

Q3. 生活保護を受けるにはどうすればよいですか?

A. 最寄りの福祉事務所の窓口に相談に行き申請しましょう。

①申請は、本人、直系の祖父母・父母・子・孫、または同居の親族が行うことができます。

②申請が受け付けられると、担当職員が家庭訪問を行い、暮らし向きなど具体的に保護を決めるために必要なことの調査を行います。

申請をすると、援助が可能な親族がいないか、親族への問い合わせ等の調査も行われます。申請手続きをして原則として14日以内(特別な場合でも30日以内)に生活保護が受給できるかどうか理由も添えた通知が届きます。

Q4. 生活保護を受けるとどんなことを助けてもらえますか?

A. 生活保護でサポートを受けられる内容と種類を紹介します。

生活保護は、世帯全体の収入が国が決めた基準に足りない時に不足分が支給されます。
主な内容は、加算(妊産婦加算、母子加算、障害者加算、児童養育加算等8種類)と、

・生活扶助=食費、衣服、光熱費等
・住宅扶助=家賃、地代等
・出産扶助=出産するための費用
・医療扶助=病気や怪我の治療費、通院費、補装具やメガネ等
・教育扶助=義務教育に必要な教材費や給食費、学級費等
・生業扶助=自立のために技能を身に着けるための講習費、高等学校等の就学費用等
・介護扶助、葬祭扶助の8種類の扶助があります。

他に、小中学校の入学準備に必要な費用や、転居の敷金、礼金、手数料、更新料、引越費用等がありますので、まず、窓口で相談をしてみましょう。

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